消費者金融よりも低金利が魅力の銀行のローンですが、借り入れを行う時には、その利用目的をハッキリとさせておきましょう。銀行からさまざまな目的別のローンが提供されていますが、お金を借りる目的が明確であるほど低金利で借り入れできます。
ここでは、銀行から各種ローンを使ってお金を借りるコツや、銀行を利用するメリット、デメリットを解説していきますので、しっかりと理解を深めていきましょう。
目次
銀行ローンの種類を理解しよう
まずは銀行からどんな利用目的のローンが提供されているのか確認していきましょう。利用目的がハッキリとしているローンほど、一般的なカードローンよりも金利が下がります。
銀行が提供するローンの種類
- 銀行の住宅ローン
- 銀行のカーローン
- 銀行の教育ローン
- 銀行のブライダルローン
- 銀行のカードローン(フリーローン)
ではそれぞれのローンの特徴をみていきましょう。
銀行の住宅ローン
銀行でのローンと言えば、すぐに思いつくローンでしょう。住宅ローンは、新築や中古の家の購入に充てたり、土地の購入、またはリフォームに充てるお金を借りることです。
住宅ローンの特徴としては、数千万円単位の借り入れを行って、20〜30年以上という長い年月をかけて返済していくことが挙げられます。
長期的な借り入れとなるので低金利なものが多い
長期的な借り入れとなるので、金利が低くなり低金利のものでは1.5%〜2%前後のものが多いですね。返済方法は「元利均等返済方式」と「元金均等返済方式」の2種類が一般的であり、どちらを希望するのか選べる場合が多いです。
また、この2種類の返済方式ですが、返済のベースとなる部分は通常のカードローンでも適用されているので、解説しておきましょう。2つの返済方式の理解を深めておくと、カードローンでお金を借りる時の返済方法もすぐ把握できるでしょう。
元利均等返済方式とは
この2種類の返済方法ですが、それぞれに特徴的があります。元利均等返済とは「元金(=借金残高)と利息」の合計金額を、支払い回数に応じて均等に割り、毎月一定額を返済していく方法です。
メリットとしては、完済まで毎月定額となるので、返済負担を抑えられます。デメリットは、毎月の返済額の中から利息返済に充てられる部分が大きいため、元金の返済額が少なくなり、トータルでの返済総額や返済回数が多くなります。
元金均等返済方法とは
こちらは毎月「一定額の元金に利息を付与」した形で返済を行なっていきます。例えば毎月1万円の元金を返済する場合は、そこから例えば2,000円などの利息分を上乗せして返済をします。
メリットとしては、毎月一定額の元金が減らせるので返済総額と返済回数を抑えられます。デメリットは、毎月一定額の負担額が少し大きくなる傾向があります。
住宅ローンでは返済総額に大きな差額が生まれる場合もありますが、100万円〜200万円程度のカードローンの場合は、そこまで大きな差額は出ないので、返済しやすい方法を選択しましょう。
銀行のカーローン
車の購入目的で利用するローンです。200万円〜300万円の価格帯が多く、3〜5年程度の返済期間が設定されています。通常は購入するカーディーラーで専用のカーローンを利用することが多いでしょう。
銀行のカーローンを利用する方が購入総額を抑えられる
しかし実は、銀行でのカーローンを利用すると、金利を下げられて返済総額を抑えられる可能性が高いのです。もし車の購入を考えている人がいれば、カーディーラーだけではなく銀行が提供するカーローンなど、幅広いサービスから探し出してみましょう。
銀行の教育ローン
教育ローンは名前の通り、お子さんの進学中や進学前から利用できる、教育に関係するお金に使えるローンです。多くの銀行がサービスを提供していて、金利も3%前後のものが多いです。
進学するお子さんに向けた、利用者に有利となるローン
また、進学中は「利息分だけの返済でも構わない」という利用者目線でサービスを提供する銀行もあります。入学金などのまとまったお金を借りたい時には、この教育ローンを利用しましょう。
銀行のブライダルローン
結婚式や新婚旅行、新居への引越し費用や家財道具の購入費など、結婚に関するお金に使えます。結婚には本当にたくさんお金が必要になるので、もし今後結婚する時にお金に困っている状況であれば、利用してみるのも良いかもしれませんね。一般的に結婚式とその後の引っ越しなどにかかる費用は、300万円〜500万円は必要となってくるでしょう。
結婚する子がいる親も借りられる
また、結婚する本人同士だけではなく、結婚される子を持つ親も利用できる銀行も多いです。たくさんの銀行で提供されているので、一度確認してみるのもおすすめですよ。ちなみにブライダルローンの金利は5%前後に設定されていることが多いです。
銀行のカードローン、フリーローン
もっとも一般的に利用者が多いのが、このカードローンやフリーローンです。これらのローンは資金の使い道が決められていないので、借りたお金を何にでも使えます。急な出費で困った時など、即日融資のローンもあるので便利に使えますよ。
カードローンとフリーローンは何が違うの?
ここで、カードローンとフリーローンの違いを紹介していきます。わかりやすく表にまとめましたので確認してみましょう。
ローン名 | カードローン | フリーローン |
---|---|---|
金利 | 比較的高い | 比較的低い |
審査 | 低い | 比較的高い |
借りたお金の使い道 | 限定されない | 限定されない |
追加融資 | 可 | 不可 |
もっとも大きな違いは、追加融資ができるかできないかという点にあります。カードローンは限度額以内であれば、返済途中での追加融資が可能なのですが、フリーローンでは追加融資ができません。
例えば、カードローンで限度額が100万円のとき、100万円を借りた後に20万円返済をしたとしましょう。この場合、80万円の借り入れ額となるので、追加融資20万円を利用できます。フリーローンは金利が比較的低いのですが、限度額100万円で50万円借りた場合に追加で借り入れする場合は、再度申請が必要になります。
カードローンは何度でも借り入れできる優れたローン
カードローンはフリーローンに比べて金利が高く設定されているんですが、一度審査が通れば何度でも借入れできます。また、審査基準も緩やかなので審査も通りやすいですよ。銀行によって審査基準は異なりますが、フリーターやパート主婦でも比較的審査に通過しやすく利用しやすいのが銀行のローンと言えるでしょう。
フリーローンは審査基準が高いが低金利がメリット
フリーローンは、審査基準が比較的高く一度切りの借入れとなるのですが、低金利が魅力です。追加融資が必要ないと思うときには、低金利のフリーローンを利用してみるのも良いでしょう。
銀行でお金を借りるメリット
銀行でお金を借りるメリットはズバリ下記の3つの項目です。
銀行でお金を借りるメリット
- 銀行ならではの安心感
- 銀行は金利が低い
- 銀行は総量規制対象外
① 銀行ならではの安心感
消費者金融などと比べてみても「安心感」が違いますよね。メガバンクの「三菱UFJ銀行」や、最近人気の高い「楽天銀行」「オリックス銀行」など、有名な銀行であれば社会的な信用度が高いのですよね。反対に、地方や中小の名前も聞いたことがないような消費者金融などであれば「なんだか怪しい…大丈夫かな」と不安になってしまうこともあるでしょう。
もちろん借りたお金はしっかりと返済しなければなりませんが、銀行でお金を借りられれば大きな頼りがいを感じられるような安心感がありますよね。
② 銀行は金利が低い
銀行の各種ローンは低金利が魅力です。消費者金融では貸金業法の上限いっぱいの18%弱で融資を行っている業者が多く、簡単にお金が借りられても返済時に利息が上乗せされるので、たくさんのお金を返さなければなりません。
しかし銀行のローンを利用すると、通常のカードローンの場合は高くても「14%前後」に設定されているので、利息がそこまで大きな額とはならないのでしっかりと返済できるでしょう。
金利が少しでも下がると返済総額を大きく削減できる
先ほどの項目で挙げた、「18%の金利でお金を借りる場合」と「14%の金利でお金を借りる場合」の返済総額の違いをみていきましょう。
金利 | 月々の返済額 | 利息 |
---|---|---|
18% | 49,924円 | 198,178円 |
14% | 48,013円 | 152,309円 |
差額 | 1,911円 | 45,869円 |
いかがでしょうか。月々の返済は2,000円程度の差額ですが、完済までを見てみると約4万5,000円という大きな差額がありますね。もちろん支払い回数が多くなるほど差額に大きな差が出てくるので、銀行のような低金利のカードローンでお金を借りるほうがお得になるんです。
③ 銀行は総量規制対象外
総量規制はご存知でしょうか。総量規制とは、貸金業法内で「年収の3分の1以上の貸付を行ってはいけない」と規制されている法律のことです。この貸金業者とは主に「消費者金融」を指しています。銀行は「貸金業者」ではないため、総量規制の対象外となります。
大きなお金が必要な時は銀行ローンを利用しましょう
急に大きなお金が必要になった時は、消費者金融からでは総量規制の上限以上のお金は借りられないので、「銀行」での融資一択になるでしょう。
銀行でお金を借りるデメリット
安心感があり、低金利で大きなお金が借りられる銀行ですが、デメリットとなる部分もあります。詳しく解説していきましょう。
審査基準が高い
比較的審査基準が緩やかな消費者金融に比べると、審査基準の高さがネックとなります。銀行によって審査基準が異なるので一概には言えませんが「フリーター」や「パート主婦」の場合は、審査通過を成功する確率がグッと下がってしまいます。これは、銀行が申込者の「社会的な信用度」をしっかりとチェックするためです。
社会的なステータスがあれば、確実に銀行ローンを利用できる
もちろん安定した収入がある会社員やサラリーマンであれば、まず間違いなく銀行でお金を借りられます。また、勤続年数も実は大きく審査に影響し、勤続年数が1年未満などの短い期間の場合は、「いつ仕事を辞めるか安心できない人」と判断されてしまう恐れもあり、審査のハードルが高くなることもあります。
しかし、フリーターの方でも勤続年数が長く、長期的に安定した収入を見込めると判断されれば「あっさりと銀行ローンに通過」することもあります。フリーターの方でもサラリーマンの方でも、金銭的な信用度が高いと判断されるようなステータスがあるのであれば、一度銀行ローンにチャレンジしてみるのも良いでしょう。
即日お金を借りるためには、ローン希望先の銀行口座が必要となる場合が多い
銀行で即日お金を借りるためには、ローンを希望する銀行の「銀行口座」が必要となる場合があります。理由は、銀行口座があれば審査通過後にスムーズに入金ができるので、処理にかかる時間を短縮できるためです。
確実に即日お金を借りたいなら消費者金融を検討しましょう
もし銀行口座がない場合で「即日お金を借りたい」と考えているなら、消費者金融での借入れを行いましょう。消費者金融はたくさんの人にお金を貸し出している過去の実績があるので、「即日融資」などの急な対応にもスムーズに応えてくれるでしょう。
銀行でお金を借りるための条件
ここで、銀行でお金を借りるための条件をまとめていきますので、チェックしてみましょう。しかし、特別難しい条件ではありません。
銀行でお金を借りる条件とは
- 安定した収入がある
- 未成年ではない
- クレヒスに傷がない
安定した収入がある
繰り返しとなってしまいますが、まずは「安定した収入」が必要となります。銀行も定職が無く収入が不安定な人に貸付を行っても、返済してもらえなかったら損してしまうので、安定収入があり「確実に返済してくれるのか」を慎重に審査されます。
一般的には審査通過の年収のラインは「300万円」前後と言われている場合が多いのですが、例え200万円前後でも勤続年数が長い場合は、「しっかりと返済を行ってくれる」と判断されるので、審査通過の可能性も高まりますよ。
未成年ではない
残念ながら未成年への貸付は行ってくれません。また、未成年の人は統計的に社会人であっても収入が不安定で少ない人も多く、精神的にも未熟なので「仮に貸し付けても返済の見込みは薄い」と思われます。
未成年は原則お金を借りられないので、必ず成人してからお金を借りてくださいね。
クレヒスに傷がない
クレジットヒストリーのことを略して「クレヒス」と呼びます。このクレヒスとは個人の信用情報のことで、過去のお金の借入、返済履歴のことを指します。クレヒスは3つの大きな信用情報機関で管理されています。もしクレヒスに返済時の滞納などの支払い時のトラブル履歴があれば、カードローン審査に大きな影響が出てしまいます。
クレヒスは必ずきれいな状態で、カードローン審査に挑みましょう
クレヒスの支払い時の履歴ですが、直近2年間の履歴が残されています。もし、過去にローンの滞納などに心当たりがある場合は、「トラブル後から2年以上経った後」でローンの申請をするようにしましょう。クレヒスに少しでもマイナス要素があれば審査通過が難しくなるので、最優先でクレヒスをきれいな状態に戻しましょう。
まとめ|銀行でお金を借りる時は、目的と返済イメージをしっかりと立てておこう
銀行ではさまざまなローンが用意されています。目的がはっきりしている場合であれば、目的別のローンを利用すると金利が抑えられるので「お得に利用できる」と言えるでしょう。
また、利用目的が用意されているローンに合わない場合、例えば「家賃に使う」「食費に使う」「旅行代金に使う」などの自由に利用できるお金を借りたい時は、主に「銀行のカードローン」を利用することとなるでしょう。
銀行カードローンも利用しやすいのでおすすめ
銀行でのカードローンは消費者金融に比べて比較的審査基準が高いのですが、最近ではフリーターや専業主婦でも利用できるものも増えてきています。また、消費者金融よりも金利が低いカードローンも多く、使いやすいものが多くあるので、さまざまな銀行のカードローンを比較し、検討してみてはいかがでしょうか。
銀行での借入額が少ない時は、利息も抑えられる
もちろん借入額が少ないと利息を安く抑えられるので、返済に困ってしまう状況にはならないと思います。このように、急に少しの資金が必要になった時に、低金利の銀行カードローンをうまく活用してみるのもおすすめですよ。